2018年12月29日土曜日

アート展おわったー

今日は障害者週間啓発事業の一環で行っていたアート展「三原の仲間たち展」の片付けを行いました。講演会もあった15日(土)から昨日の27日(木)まで毎日12日間のロングランでした。作品は約100点。特別支援学校の作品。あいサポートアート展巡回展。三原の方々の作品など多種多様でした。
アートの世界は個性があって当然の世界で正解もありません。ですが、最近の小学生さんの作品を観ると皆さん同じような絵を描くことが多くなっているように思います。逆に特別支援学校の児童さんの作品は本当に個々人異なる作品でした。人によって、何がいいかはそれぞれですが、障害を持っている人たちの表現は非常に面白いです。できたら混ざり合う世界を作っていけたらいいなとも思います。

2018年12月24日月曜日

お別れをしてきました

メリークリスマス。という日に旅立ちを見届けてきました。まだまだお若くて50歳代の女性の方です。この4年間ほどは闘病されていることを知らずお会いしていました。きっとまだまだやりたいことがあったんじゃないかな、と思うと悔やみきれません。この1年は身近な方の旅立ちに接することが本当に多くなりました。自分の親くらいの方から、自分より若い方も亡くしてしまいました。死に向かって生きる。この言葉を聞いたのはガンの患者さんからでした。死を意識するからこそ、生を大切に出来る。今という一瞬を精いっぱい生きようとすることができる。もちろん。充分にやりきれるような人生なんてまだまだですし、未熟なのですがやっぱり精いっぱい生きていきたいな。と感じる旅立ちでした。
学校の先生をしていたのですが、着ている服が担任として卒業式の日に来ている服を着ていました。先生は卒業したんだね。と思いました。また、どこかで会えるような気がしてなりません。その時に胸を張って会えるように精進していきます。

2018年12月23日日曜日

「帰ってきたヒトラー」を観た

以前から気になっていて観ていなかった映画「帰ってきたヒトラー」を観た。この映画は2014年にヒトラーがタイムスリップして今のドイツの状況を批判しながら、独裁者であるヒトラーは絶対悪なのか、独裁者をドイツの民衆が選んだ結果として独裁者ヒトラーが生まれたのか、という難しいテーマを描いている。何といっても、リアリティーとフィクションが混ざっていて、観ている方も本当にタイムスリップしてきたんじゃないのか?現在のドイツはいったいどうなってるんだ?と混乱してしまうくらいの出来栄えだった。リアリティーが感が強いのが、実際の市民や党首まで出てきて完全にアドリブだったり突撃取材したりして、そのまま映画に使っていること。あのドイツ。ネオナチ、極右もいれば極左もいて毎日のようにデモ行進しているような中に、まさに軍服で入っていくのである。身の危険もありながらの撮影だったらしいが、そこまでするのがすごい。しかも、ただのバラエティ映画(映画の中ではバラエティ感もあったが)ではなく、誰の心の中にもある独裁者がヒトラーを生んだのだという強烈な締めセリフ。テレビ番組を観ては奈落の底に落ちている無様な姿を世間にさらしていると批判。また、映画「最期の12日間」のオマージュも含まれるシーンなど、ただの映画ではなかった。
私が思ったのは、今の日本も同じじゃないか?と感じた。移民問題は、外国人労働者の問題と大きくかぶる。愛国精神とかいうと違うと思うが、日本人としての生き方や信念は大きく揺らいである。単純に多様化とか国際化ではなく、やはり独立と自立の精神から、個の確立と、個の成長のひとつの過程として多様化していく必要があるのだが、形だけが先走っていると思う。この映画でも貧困、環境問題などは取り上げられているが、ドイツでも日本でも軽視され、主要な議題にあがることはかなり少ない。外から労働者やお金を持ってくるのではない、この地域の人たちでできる社会を作らなくちゃいけない、というメッセージは同じだなぁと感じた。
誰の中にでも独裁者がいて、ヒトラーがいなくなっても誰かがその役割を演じる。アメリカ、ブラジル、ドイツ、日本と独裁的な指導者が現在は多くいる(共産主義はのぞいてだ)。時代は独裁者を望んでいるのか?ドイツから学ぶものは非常に多い。この映画でそれを感じた。

2018年12月18日火曜日

就労定着支援事業って?

今日は会議に参加しました。テーマの一つに就労定着支援事業というのがあります。福祉サービスとして、企業で働く障害者に就職して3か月以降から6か月間くらい、職場に定着するための支援を行うものでして、今年度から開始されています。企業に就職するとこれまでは、ゴールしたように感じていて、ゴールした後にも支援って必要なの?と思われがちですが、働くことはできても働き続ける事で新たな困難も生じることもあります。それまでは、あまり相談することも具体的に支援することもできなかったのですが、それができるようになりました。
企業で働く時に多かれ少なかれ人はある程度の支援というか助けは必要です。仕事をおぼえる、悩んだ時に相談する、生活の中で仕事を位置づける…などなど普通でも難しいことですし、人によって働き方も全く異なります。また、企業によってもいろんな環境があります。どれをとってもひとつではないことに挑戦していくのですから、簡単に支援もできないのだろうと思います。
この就労定着支援事業はまだまだ手探りな制度かなと思います。この制度を活かしていくのもダメにしていくのも現場の力を結集できるかどうか…だろうと思います。地域でうまく活用できるように作り上げていったらいいなと感じました。

2018年12月16日日曜日

障害者週間啓発事業講演会をしました


障害者週間は12月3日から9日ですが、15日(土)から27日(木)までアート展を開催中。15日(土)は講演会をしました。桂福点さん。ミスターかわづさん。わっきーさんに松本画伯。100点を越えるアート作品。当事者の自己表現ができる場と機会をつくること。できればいろんな人に感じてもらうこと。が目標です。
場所はリージョンプラザの展示ホール。会場としてはみなさんに知名度もあるし街の中心(っていったいどこだ?)にある施設です。
滞在時間はアート展は長くて30分くらい。講演会は最大2時間です。1年間は365日。1日は24時間なので、1年間は365×24=8,760時間。1年の2時間は1年間の0.02%です。この0.02%をそれだけの人と共有できるか?が勝負です。
どのようなことを感じてもらうか。それは、彼らの物語だったり、彼らの見方が社会や自分や世間にどのような影響を与えるかを考えてもらうことだと思っています。
障害者は三原市では100人に7人。小中学生の数とだいたい同じです。その数が多い少ないではなく、周りにいると感じられるかどうか…です。
多くの場合、病気になれば障害を持てば、それまでの人生と違う生き方を余儀なくされます。しかし、生きていく権利を奪うことはできません。生きていくためには何かをしなければいけません。食事、睡眠、入浴とか学校に行くとか働くとか…。身体が動かなくても、動くのと同じようなことができていかなければ生きていけません。その人にとって必要な活動はそれぞれに違います。違いを認め合いながら地域社会を作っていくこと。言葉では簡単ですすが、やろうとすると難しいです。これは障害者とかではなく国籍とか性別とか…いろんなことに関係していると思います。みなさんが住みやすい街になればいいですね。

2018年12月12日水曜日

最期まで現役

同僚の親戚の方が他界しました。ガンだったそうです。定年を迎える頃に再発発見。仕事を休みながら定年を迎えて、なんと亡くなる一週間くらい前にハローワークで失業保険の窓口まで行かれたそうです。鼻から酸素。車いすでの移動。それでも自分だけで歩いて面接官のところまで行って「まだ働く意思はありますか?」に「はい」と。
私は多分2回くらいお会いした方でした。障害者就労支援施設の指導員していたので、作った製品とかを見せていただきました。利用者さんのことを語る口調は家族と同じくらいの立場でお話しされていました。
最期は悟ったのか。家族親戚を呼んで看取られながら息を引き取ったそうです。
最後まで現役。なりたい自分ではなく、やりたいことをやり遂げる。素敵な人でした。ご冥福をお祈りします。

2018年12月10日月曜日

就労支援フォーラム2018に参加しました

昨日は大阪に寄り道してから東京に入り「就労支援フォーラム2018」に参加しました。なんと参加者は全国から1,500人!障害者の就労に関心がある方々が熱い時間を共有していました。
私は2日目の分科会に講師として参加。一番大きな会場なもんでとっても緊張しました。与えられたミッションは特別支援学校とのつながりを「地域」という視点で報告することです。企業懇談会、企業見学会など中小企業家同友会の活動と共に自分が学んだことをお伝えしました。特に最後のスライドの所。発表では言い切れませんでしたが、交流を通じて「inter」に考えをめぐらせることで、自分の中で「intra」の考え方が生まれてくるように感じました。うまく図に表せられませんでしたが、アンケートや取り組みの中で生まれた言葉から概略図にできて行けるように感じました。
一緒になった方々がまたすごかった。福島県からは自立支援協議会の取り組みは行政が行うことを上手に民間(団体)が活用していました。ひとりでするのではなく、みんなでする会議が一番だなと思いました。
京都の岩根さんは体調悪い中登壇されました。また同じ京都同友会のファンシステムの小山さんの報告を聞くことができました。やはりみなさんでシステム作りができるってことがいいなと思いました。

2018年4月2日月曜日

the postを観た

4月ですね。あっという間に桜が満開になり、あっという間に葉桜になっていっています。春分の日は関東では雪が降り、寒い寒いと言っていたのにウソのようです。

毎月1日は映画鑑賞料金が安くなる日ですが、ちょうど休みの日と重なったのでスピルバーグ監督の「the post:ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」を観に行きました。時はベトナム戦争が激化して、多くの若者の命が失われていた1970年代初頭。当時の政権がベトナム戦争がかなり不利な状況にもかかわらず、一部の人たち(権力者)による独断が戦争を長引かせて大きな損失に気づき始めた時です。従軍した大使館員の報告書を握り潰したが、報告書を新聞社が報道し始めると政府による介入があり、言論の自由が奪われようとした事件。その報告書が「ペンタゴンペーパー」です。
この事件のことは知っていたし、その後にはウォーターゲート事件にまで発展する70年代のアメリカの苦悩は周知のことです。しかし、今はそれから約50年。半世紀前にタイムトリップしたような映像にどっぷりとつかりました。常に描かれていたのは、権力との対峙。the postとは新聞社のことで、Washington post紙が主人公です。女性経営者と男性社会。政府の弾圧と言論の自由。新聞だけでは稼げなくなりつつある時代に、あえて地方紙との連携の中で購読者を増やす戦略をしたwashington postとNew York timesとの争いと同盟。友人である権力者である政府関係者との決別など、多くの権力や時代の流れの中で決断をこの経営者はしています。
この映画をこの時期に出すことにスピルバーグ監督の意地が見えます。トランプ政権による独裁。多人種が自由の名の下で構成される国家のはずなのに一国(一民族)主義。そして、フェイクニュースと言いながら激しい(私情ともいえるくらいの)報道規制。そういう今にこそこの映画を出す意味があったんだろうと感じました。実際2本か3本の映画を同時進行ですすめていたようです。
主人公は私の好きな女優さんのひとりでもあるメリルストリープ。いくつの映画も見たトムハンクス。その二人もですが、私はいくつかのセリフが好きでした。「偉大な歴史書の草稿。それが新聞である。」、とか、「ささやかな抵抗に私自身が貢献することが夢だった」というプライド。
あと、またチョー驚いたのはイギリスのテレビドラマに出てくる女優さんが出演していたこと。女性活動をする群衆の中で見つけました。ちょっと感動しました。
やっぱり。映画は映画館で観たいですね。

2018年3月19日月曜日

バリアフリー映画祭in三原

この土曜日は障害などをテーマに3本の映画を一度に観られるという贅沢な一日でした。なしかも、そのうちの一作品は原作者のペコロスの岡野さんがこられるという。すごかーな時間でした。どの作品も下手すると自分の弱味になる部分をさらけ出して何かに挑戦するというものと、実際に起こっていることを物語にしていることです。車いす。介護。学級運営。どれも身近な日常的なことを豊かな視点で観られています。介護の映画の後ではトークショーもあり、自分の時間を大切にというメッセージがありました。学級運営の物語では、お子さんが観たいと言ってこられた親子も鑑賞していました。何かを考えたい。普段起こっていることにコミットしたい。そんな気持ちも捉えることができました。知ることだけでも変化が生まれるのかもしれません。考えると行動に表れるかもしれません。個人の中でも地域の中でもいい循環が生まれたらなと。
運営していただいたみなさん。お疲れさまでした。そしてありがとうございました。

2018年3月4日日曜日

広島県作業療法学会でした


すでに季節は春を思わせるような陽気だった今日。なんとまぁ今年初めてのブログ更新。投稿は10月以来だから…約半年ぶりになります。2月はどうやら毎年のことになっていますが、神明市(三原に3日間で約30万人の人手)でだるま販売。翌週には、三原市の精神保健福祉ネットワーク主催の「こころネット祭り」。近隣のジャズが集まってくるセトウチジャズキャッスル。1,000体以上の石のおひな様がお寺にならぶ「おひなまつり」。と毎週のように違うイベントをこなしていました。

今日は、県士会の学会で本町ごはん はらのすけから演題発表をしました。私はサポート役でしてアドバイスをしました。はらのすけで働く方が働く目標を持つという内容でして、将来が明るくなるような発表でした。発表した方も演題の上にあがって初めて体験する空間と緊張感の中で新しい何かを見つけたと言っていました。私も負けずにやらなくちゃ、と思いました。本当にお疲れさまでした。

今回の学会のテーマには「人財(人材)育成」がキーワードに含まれていました。新人の育成。臨床実習や(作業療法)教育とは、ということを考える機会になりました。後輩の育成、新人、というと育てなければならない、とか、先輩の仕方を見習って…というのを思い浮かべるような内容でした。
人材育成の中で感じるのは、やはりお互いの信頼関係の中で学びあうことです。先輩も後輩も技を持っていようがいるまいが、ある目標に向かって共に学びあえる存在になりえるか、いかに学びあう環境作りをするか、それによっていかに効果を明らかにできるか、ということが挙げられると思います。新人だからできない、新人だから未熟だ、新人だから勉強しなくちゃいけない。では、いつまでたっても別の存在じゃないかな、と思います。

これは、別に職場環境に限ったわけではなく、相手が困っていて、私たちが「対象者」とか「クライエント」と呼ばれる人たちともそういう関係だろうと思います。今回発表をした事例の方も片まひではありますし、できないことも多いのですが、一緒に仕事をするうえで、私たちなんかよりもよっぽど知っていることや技能があります。こうやってやれば片手でもできるんだぁと感じることも多々あり、日々学ばせてもらっています。

そういう関係になれるかどうか、そういう環境ができるかが一番の関心事でして、おそらく病院や医療現場ではなかなかできづらいんじゃないかなーと思います。

また、明日から新鮮になれるような学会でした。

久しぶりの投稿を読んでいただいた方。ありがとうございます!
写真は、学会終了後のパンの生地出しです。