2018年4月2日月曜日

the postを観た

4月ですね。あっという間に桜が満開になり、あっという間に葉桜になっていっています。春分の日は関東では雪が降り、寒い寒いと言っていたのにウソのようです。

毎月1日は映画鑑賞料金が安くなる日ですが、ちょうど休みの日と重なったのでスピルバーグ監督の「the post:ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」を観に行きました。時はベトナム戦争が激化して、多くの若者の命が失われていた1970年代初頭。当時の政権がベトナム戦争がかなり不利な状況にもかかわらず、一部の人たち(権力者)による独断が戦争を長引かせて大きな損失に気づき始めた時です。従軍した大使館員の報告書を握り潰したが、報告書を新聞社が報道し始めると政府による介入があり、言論の自由が奪われようとした事件。その報告書が「ペンタゴンペーパー」です。
この事件のことは知っていたし、その後にはウォーターゲート事件にまで発展する70年代のアメリカの苦悩は周知のことです。しかし、今はそれから約50年。半世紀前にタイムトリップしたような映像にどっぷりとつかりました。常に描かれていたのは、権力との対峙。the postとは新聞社のことで、Washington post紙が主人公です。女性経営者と男性社会。政府の弾圧と言論の自由。新聞だけでは稼げなくなりつつある時代に、あえて地方紙との連携の中で購読者を増やす戦略をしたwashington postとNew York timesとの争いと同盟。友人である権力者である政府関係者との決別など、多くの権力や時代の流れの中で決断をこの経営者はしています。
この映画をこの時期に出すことにスピルバーグ監督の意地が見えます。トランプ政権による独裁。多人種が自由の名の下で構成される国家のはずなのに一国(一民族)主義。そして、フェイクニュースと言いながら激しい(私情ともいえるくらいの)報道規制。そういう今にこそこの映画を出す意味があったんだろうと感じました。実際2本か3本の映画を同時進行ですすめていたようです。
主人公は私の好きな女優さんのひとりでもあるメリルストリープ。いくつの映画も見たトムハンクス。その二人もですが、私はいくつかのセリフが好きでした。「偉大な歴史書の草稿。それが新聞である。」、とか、「ささやかな抵抗に私自身が貢献することが夢だった」というプライド。
あと、またチョー驚いたのはイギリスのテレビドラマに出てくる女優さんが出演していたこと。女性活動をする群衆の中で見つけました。ちょっと感動しました。
やっぱり。映画は映画館で観たいですね。