2017年10月2日月曜日

日曜日に竹原で感じたこと

ここ最近、就労支援に関わる話をよく聞くことがある。ついに精神科の病院にも就労支援の波が押し寄せているようである。来年からは障害者の雇用率が2.0%から2.3%へと段階的に上がっていく。今までは100人に2人を雇うべきだ、というのが87人に2人を雇うべきだ、というに変わる(あっているかねこの計算…)。ちなみにこの雇用率という制度は諸外国では様々な考え方で日本はフランスの法律に近く制定されている。しかし、日本はそもそも「障害者」として認定される背景が医療に偏っており、対人口比でも国費の支出額の比でも諸外国比べて少ないことが知られている。つまり、障害者として社会保障制度の対象となる人も少なければ、経済的にも制度的にも支援される数が少ないのだ。
さらに、雇用率も諸外国に比べて低いとなると、障害者が社会参加できる場はかなり少ないことになる。
「働き方」というのは場所や時代によって様変わりする。年功序列みたいな風習もずいぶんなくなり、非正規雇用、派遣などの働き方も主流になり、そもそも企業で働いてこそ保険制度の対象になるような基盤もかなり揺らいでいる。
障害者雇用という制度はそこに一石を投じる制度になるのではないか?と感じることがある。「働ける=生産的な活動に参加できる=自己肯定感も向上=収入も増えて様々な活動に参加できる」。これは、別に障害者だけに言えることではなく、社会全体でこの考え方の下で、みんなが働けるようになる社会を作り出していかなければならない。
「働けるように障害者ががんばる」とかではなく、その人にあった「働き方」に見合った環境を作らなければならないのだ。そのために何ができるか。これは制度があって考えるのではなく、自分たちひとりひとりが考えて、時たまみんなで考えていくことが必要かなと感じる。そういう余韻を残すような活動をしていきたい。と、感じる日曜日でした。

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