2014年3月9日日曜日

視点の違いか

facebookではウォールに書き込みましたが,先週金曜日に青年社会活動コアリーダー研修会というのに参加しました.主にデンマーク,イギリス,ドイツ,ニュージーランドから障がい者の就労に関係する人たちが参加していました.日本で障がい者の就労支援…というと福祉施設か行政か,という感じでしょうが,そういった人たちは少なく,弁護士,起業した人,特別支援学校の教頭先生,などなど様々な背景の人がいました.
全体的に感じたことは,日本でも今回参加した国でも起こっている現象は似ているなーと思いました.ただ,決定的に違うのが,問題意識でした.
就労にしても教育にしても当事者の人たちが,社会参加の機会を阻害されることが問題,という問題意識です.障がい者だから,特別支援学校や学級に行くこと,就労支援施設に行くこと,障がい者雇用をされることが仕方がない,とは考えていませんでした.本人が決定して,失敗するのも本人.というものでした.いわゆる普通です.チャレンジする場,機会を奪われることが「障害」であり,社会的排除(social exclusion),や社会的包摂(social inclusion)という言葉が飛び交っていました.通訳さんもこのニュアンスの違いがわかる人で,本当に日本を含めて5ヶ国の社会背景の違いから来る言葉のニュアンスの違いを必死に説明していました.
多くの国では,働く場が見つけにくい方々は労働者生協のような組合に加入したり,自分でNPO法人を起業している人も多くいるようです.
ニュージーランドから来られた方は,いわゆる健常者ですが,彼女の上司は知的障害者だそうです.日本ではなかなかありえない話.

個人の作業ができるようになる機会をどれくらい実現できるか.作業的公正,作業的不公正という言葉があり,個人が作業的にちょうどよい状態であるかどうか,をあらわす言葉も作業療法の中にはあります.障害があってもそれが気にならない社会になることが目標だと再認識しました.

今回,参加したイギリスの方のうちのおひとりは筋ジストロフィーで電動車いすで来られていました.起業していてインターネット配信の出版物を作る会社だそうです.まぁきれいな紙面だこと.いろんな可能性を伸ばせる社会でありたいですね.

http://odi.dwp.gov.uk/docs/fulfilling-potential/aspire2-2.pdf


0 件のコメント:

コメントを投稿