2011年8月9日火曜日

共犯者たち

京都五山送り火に使われる薪が放射能に汚染されているから送り火をしない,という決定をしたとニュースになっています。いわゆる風評というものに屈した形。あれだけの行事のなのに,京都市は何も言えない,いわゆる外野だそうで,市長も困っているようなコメントを聞きました。
どうしてこんなことになったのか。原爆が落とされた被害者が,「原爆症は感染する」と言われて差別を受けた歴史を聞いたこともあります。福島の高齢者が避難先の老人保健施設で,放射能のチェックを義務づけた自治体があることもありました。精神分裂病(今は統合失調症)の人は犯罪を犯しやすい。アスペルガー症候群の人は…。世の中にはたくさんの風評があり,差別を引き起こします。
どうしてこういうことは起こるのかな?
私が思うこうなる原因は「知ろうとしないこと」。です。世の中には「知らないこと」はたくさんあります。知らないことがあるのは当たり前です。でも,「知ろうとしないこと」は罪です。自分が言うことが,行動することが,自分の判断が,世の中でどういう影響を持って,どういう意味を持つか。それを「知ろうとしないこと」が悲劇を生みます。差別もいつの間にかしてしまいます。
「無知」は罪だ。と思います。
「ブラックジャックによろしく」の第4巻の28話に「共犯者たち」という章があります。この章と今回の薪の件はまったく一緒です。「知らなかった」は社会の中の「共犯者」です。「知ろうとすること」が必要だな…と思います。お詫びして,責任をとって辞めます,というのは責任の取り方ではなく,「知らなかった」ことを「知って行動をあらためること」が責任の取り方…かなぁ。でないと,人の可能性もなくなりそう。「知らないこと」はたくさんあるはずですから。。。

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